無線イヤホンのBluetoothのお話
私は移動中結構音楽を聴くほうなのですが、iPhone7にしてからイヤホンジャックが無くなり、付属のLightningケーブルで接続するイヤホンを使用していました。
しかしそれも故障し左側が無音の世界になってしまいました。
新しくLightningイヤホンをAmazonで購入してもよかったのですが、どうせなら無線に
Bluetoothのイヤホンを購入して絡まったコード解きにイライラさせられないようになった私です。
購入するにあたって無線通信規格のBluetoothについていろいろ調べてみました。
というのも、今までコード付きイヤホンしか使ったことがないので、無線に切り替えるのが少し怖かったというのがあります。
無線だと電波の影響やら圧縮による音質の劣化があるので、聞こえ方が変わってくると思ったからです。
ということで、bluetoothについて調べたことと、実際の聞こえ具合を書き出していこうと思います。
今回はこの豪華三本立て!!
・そもそもBluetoothってなんぞです?
・無線イヤホンで使われるプロファイル
・実際の聞こえ具合
「もう知ってるよ!」という方はジャンジャン先に進みましょう。
・そもそもBluetoothとはなんぞです?
Bluetooth(ブルートゥース)とは電子機器の近距離無線通信規格のことです。近年は普及し始めたのかめちゃくちゃ身近にあります。
例を挙げると無線のマウスやキーボード、イヤホンetc.
大半はオーディオ関係が目立ちます。コードが必要ないというのがとてもメリットになってますね。皆さんもあるでしょう。イヤホン使いたいのに絡まってイライラした経験が!!
PCの周辺環境で考えてみてください。マウスにキーボード、そしてヘッドホンを使用するとなると、三本のコードが机の上を横切るのです。もしすべてをBluetoothにしてしまえば、それらのコードは無くなり、広い作業領域を確保できます。効率的ですね。
しかし無線というのは残念なことにデメリットもあります。
無線とはつまり入力された信号を電波として目的地まで送るわけですが、電波とはとても脆いものなのです...
金属越しには電波が届きませんし、同じ種類の電波が駆け巡っている中では、互いが干渉し乱れてしまいます。体育館の中で鬼ごっこをするのに、10人なら楽しめますが、1000人なら多すぎて人同士がぶつかってしまいますね。イメージ的にはそんな感じです。
Bluetoothと同じ種類(2.4GHz帯)の電波は、Wi-Fiや電子レンジなど、様々な機器で使用されています。
さすがに電子レンジの横でPCをいじるようなことはないと思いますが、Wi-Fiルータの横などは妨害されやすいかと思います。
そして、Bluetoothは高速な通信規格ではありません。つまり、音質のよい音楽データ(容量の大きいデータ)をそのまま転送することはできないため、転送前に圧縮する工程があります。
このようにデメリットも多いのが何とも言えませんね。
便利ですが使いすぎはよくないということですね。
・無線イヤホンで使われるプロファイル
さて、Bluetoothは通信するときの機能(音を送る・操作する)によってプロファイルという伝送する機能の規格のようなものが備わっています。
Bluetooth全般で見るとこのプロファイルの種類は膨大で、ややこしいです。しかし、ことイヤホンで使われるプロファイルとなると数はとても少なくなります。
これは商品を買う際に裏面にある対応プロファイル一覧からどんな機能があるかを知ることができるので、覚えていて損はないです。
無線イヤホンで使われるプロファイルは音楽を転送するA2DP
再生・停止・音量などの操作を転送するAVRCP
基本的にはこの二つで、ほかにイヤホン経由で電話の通信をしたりするプロファイルなどがあります。
個人的に重視したいのは前者のA2DPです。
詳しく説明すると、音楽ファイルをどのように圧縮し転送するかのプロファイルです。
圧縮の方法などによってこれまた複数に分類され、それらはコーデックと呼ばれます。
中でもSBC(SubBand Codec)はA2DPに必ず搭載されているコーデックです。後述のコーデックと比べて圧縮の効率はあまり良くなく、中程度の音質で聴くことができます。
より高音質で音楽を聴きたい方には、aptXとAACというコーデックがオススメです。
aptXは最近のAndroidスマートフォンなどで見られるコーデックで、先ほどのSBCよりも高音質・低遅延(圧縮からイヤホンでの再生までの時間が短い)となっています。
AACはiPhoneで見られるコーデックで、aptX同様に高音質・低遅延のコーデックです。
その秘訣はiPhone側にあります。iTunesなどで購入した音楽データはAACという拡張子がついています。Bluetoothでこのデータを転送する場合、転送先のBluetooth機器がAACコーデックに対応していると、圧縮せずにそのままデータを転送します。
これにより音質を保ったまま低遅延を実現することができるようです。
ちなみに、CD音源をiTunesに取り込むときにも、AACで取り込むように設定することができます。AACコーデックの使用を検討している方はこの形式で取り込みましょう。
テータ的に音質を見ていくと、SBCは100~200kbps、aptXやAACだと、300kbps以上で転送します。CD音源は約1411kbps(うろ覚え)なので、随分落ちてるなと思いがちですが、ぶっちゃけ人間の耳には違いが判りません。200kbps以下になると音がシャンシャン不明瞭な感じになります。たとえるなら、10年前くらいのオンラインのフラッシュゲームの音みたいな感じです。ですが300kbps以上になると相当こだわりを持っている人以外は違いが判らないかと思います。実際僕はわかりませんでした。
無線でデータを転送しているため、音質の劣化・遅延の発生などは仕方がないです。aptXやAACにしても、低減するだけなので、気になる方はあきらめてコードを使うか、今後の近距離無線通信の技術発展に期待しましょう。
次にAVRCPですが、これはイヤホン側の操作を音楽機器に転送し、遠隔操作できるようにするためのプロファイルです。
よくイヤホンの右側についている箱のようなもの(音量大小・再生停止ボタン)がついているものがあります。それが操作ボタンです。いちいち取り出さずに操作できるので良いです。
・実際の聞こえ具合
実際に音がどう聞こえるかは完全に十人十色...その人に依存します。
加えて使用する機器の構造などにも聞こえ食いは変わってきます。
結果として、聞いてみるまで分かりません。
私は購入を検討しているモデルの試聴をして、聞こえ具合を確認してから購入しました。
店頭で売っているものは基本的に試聴できるようになっているので、是非聞いてみることをお勧めします。店内放送や他の電波が多いので、雑音が混ざったりしてしまいますが、これが一番いい確認方法かと思います。
私が調べたBluetoothに関することはこのくらいでしょうか。調べているうちに「無線すげえなあ」って思うようになりました。
Bluetooth自体もどんどん進化しているようで、バージョンは5.0まであるとか。現行のスマートフォンなどはBluetooth4.0や4.1などが多いんでしょうか?消費電力も低減され、転送もより効率化されつつあるようです。加えて有効範囲の拡大もされているようなので、日常的に使う分にはどんどん便利になっていきそうですね。
今後の発展が気になります。